VETkun’s blog

獣医学生 ブログ

動物から人にうつる病気

皆さんは人から動物、動物から人にうつる病気はご存知でしょうか。

今回は、動物から人にうつる代表的な病気をご紹介します。

万が一、ご家族や大切なペットが病気にかかってしまったとき、今回のことを知っておくことで予防に活用することができます。

1.パスツレラ病

パスツレラ に対する画像結果

パスツレラ菌というのが原因であり、犬や猫の口腔内に常在する菌(犬約100%、猫約75%)です。

嚙まれたり、引っ搔かれたりすると皮膚に発赤や湿疹を引き起こします。

傷が深いと骨まで炎症を引き起こすこともあります。

予防

・猫や犬に触ってからうがいや手洗いをすること。

・猫は、爪を定期的に切って、きれいに維持する。

・猫や犬と食器を共用する、あるいは餌を口移しで与える、などということをしない。

2.狂犬病

狂犬病 に対する画像結果

狂犬病にかかっている犬に噛まれた場合、発症します。

知覚異常がおきて神経症状の後に呼吸麻痺で約100%で死に至ります。

予防

・ワクチン接種を行う。

3.オウム病

オウムの無料写真

クラミジアというのが原因であり、鳥類の糞に含まれる菌を吸い込んだり、口移しで餌を与えると感染、呼吸器症状を呈します。

予防

・糞は乾燥したい内に掃除する。

・掃除機で細かい粒子状の糞も除去する。

・鳥と触れ合った後は手洗い・うがいをする。

・口移しでエサを与えない。

・インコに噛まれるようないたずらはしない。

4.猫ひっかき病

brown tabby cat lying on brown wooden floor

猫ひっかき病は、その病名が示すように主に猫の掻傷、咬傷によりネコノミという菌が感染して起こります。

局所リンパ節の腫れや血液中に病原体が入り込むと、全身に原因菌がばらまかれ、急性脳症、多発性肝・脾臓肉芽腫、視神経網膜炎、関節炎など、数多くの合併症を生じることがあります。これらの病気に関連して、発熱、けいれんや意識障害、視力障害、関節の痛みなどを生じます。

予防

・性格のおとなしい猫を飼うこと

・定期的な爪切り

・猫(特に子猫)との接触後の手指の洗浄

・猫による外傷の消毒

・ネコノミの駆除等の一般的な衛生対策

 

今回は、代表的な動物から人にうつる病気を紹介しました。

ご参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。