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獣医学生 ブログ

【獣医学部獣医学科生が教える】獣医学科のある全国17大学について

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 私は、現在獣医学部獣医学科に通う学生であり、全国17大学の獣医系大学に知り合いがいます。そのため、それぞれの大学の難易度と私が実際にそれぞれの大学に通っている人の話を聞いて分かったことを交えながら大学別の特性を紹介したいと思います。

 

 

獣医学科とは?

獣医師を養成する学校で6年制の大学です。獣医師になるためには必ず入らなければいけません。

大学受験での獣医系大学のレベル

国公立大学と国公立獣医大学の比較

大学での国公立獣医大学のレベルを比較すると、

東京、京都≧国公立獣医大=旧帝大

上記のような位置づけになると思われます。

かなりの学力が必要なのは見てわかる通りです。

私立大学と私立獣医大学の比較

私立大学と私立獣医大学のレベルを比較すると、

早慶私立獣医大GMARCH日東駒専

上記のような位置づけになると思われます。

3教科で数Ⅲが入らないが高得点は必須なため、難易度は高い方といえるでしょう。

大学生の中での獣医系大学レベルの割合

医大学レベルの割合は全学生の8-13パーセントくらいです。

全国の大学の中でも高い位置づけであるといえるでしょう。

 

これらの比較を見ても獣医は動物の命を扱う医者なので難しいのは当然と言えます。

 

国公立・私立大学別偏差値ランキング

国公立大学ランキング

1位 70.0 東京大学 (理科2類)

2 65.0 北海道大学 (獣医)

3位 65.0  鹿児島大学 (共同獣医)

4位 62.5 岩手大学 (農)

5位 62.5 東京農工大学 (農)

6位  62.5 岐阜大学 (応用生物)

7位 62.5 大阪府立大学 (生命環境)

8位 62.5 鳥取大学 (農)

9位 62.5 山口大学 (共同獣医)

10位 62.5 宮崎大学 (農)

11位 60.0 帯広畜産大学 (畜産)

順位は上記のようになっています。

東京大学北海道大学はこの中でも少し上の印象です。

ほかの大学はさほど変わらない印象ですが偏差値相応にかなり難易度が高いと思います。

私立大学ランキング  

1位 64.0 日本大学 (生物資源科学部)

2位 63.0 日本獣医生命科学大学 (獣医)

2位 63.0 麻布大学 (獣医)

4位 62.0 北里大学 (獣医)

5位 61.0 酪農学園大学 (獣医)

6位 60.0 岡山理科大学 (獣医)

順位は上記の通りになります。

私立大学はどこもあまりレベルが変わらないが、入試の問題がそれぞれ独特なため自分の型にあった問題形式のところを狙うといいと思います。また、個人的には私立は数打てば当たるではないですが、すべての大学を受験することをお勧めします。

 

大学別の特性

国公立大学

全体的に国公立は募集人員が少ないため、先生との距離が近く勉強しやすい環境にあるといえます。共同獣医が遠隔授業が多いです。また、学費に関しては私立の5分の1ほどです。

東京大学

≪大学の特性≫

理科2類は、薬学部、農学部分かれており獣医学を学びたい人は農学部に属しています。受験で理科2類に受かったとしても2年生に上がる際に枠が30名で大半の科目でA評価を獲得していなければいけなく受験に合格した後も気が引けない争いがあります。この大学は、臨床・伴侶動物医療に特化している。また、産業動物医療に強い宮崎大学農学部獣医学科とも提携しており共同授業があったりと勉強や研究施設や立地が充実している。研究は獣医学だけでなく、生命科学の幅広い分野を網羅しているので獣医師の資格を持った研究者になる人がほかの大学に比べて多いです。

北海道大学

≪大学の特性≫

北海道は広大な敷地なため多くの動物に触れることができます。動物福祉に配慮していることが国際的に証明されている動物実験施設や、BSL3の実験施設を設けています。これらの施設は学生のうちから利用できるのでとても恵まれた環境です。帯広畜産大学との共同獣医もしていて大動物の専門になりたければ5年時に行くこともできます。また、札幌が近いので娯楽なども充実しています。

東京農工大学

≪大学の特性≫

いくつかの大学は大動物実習のために遠方へいかなければいけない場合が多いが、牛舎を中心とした大動物が敷地内に飼育されているので学内で実習が行えます。

宮崎大学

≪大学の特性≫

畜産が盛んな宮崎県なので、産業動物に強い大学です。なので、産業動物に接する機会が多いです。また、全国にも数少ない牛が入れるCTが設置されています。ほかの大学よりも解剖回数が多く技術が身に付きやすいです。将来、産業獣医師を考えている人が多い印象です。

岩手大学

≪大学の特性≫

東京農工大学との共同獣医をしています。少し離れたところに牧場や農場があり大動物に強い大学です。学科内での友人関係がよく、イベントが多くあります。

山口大学

≪大学の特性≫

鹿児島大学との共同獣医をしています。3年の冬から研究室が始まり、ほかの大学に比べて早いです。ここは特に小動物に強い印象があります。なぜならば、二次診療である動物医療センターは高度の医療機器を多く取り揃えています。またそこには小動物の権威といえる教授が多く、動物病院とのつながりが強いからです。

 

鳥取大学

≪大学の特性≫

岐阜大学との共同獣医をしています。国立の中でも倍率が低く他よりも入りやすいです。その分大学に入った後、課題の量や試験の難易度などは厳しいそうです。獣医にはなりたいがこれといって専門が決まってなければいいと思います。

鹿児島大学

≪大学の特性≫

山口大学と共同獣医をしています。鹿児島は畜産の県でもあるので牛豚に強い印象です。キャンパスが大規模に改築されて動物病院や実習棟ができ、新しい施設で実習を行うことができます。それに加えおしゃれなカフェや売店があり、国公立大学の中では比較的施設に恵まれています。

大阪府立大学

≪大学の特性≫

1年次はなかもずキャンパス、2年次からはりんくうキャンパスに移ります。あまり大動物を考えている人には向かない印象で附属病院もあり小動物に向いていると思います。

帯広畜産大学

≪大学の特性≫

北海道大学と共同獣医をしています。

名前に畜産という文字があるだけに大動物に強いです。大学の敷地が広く様々な動物に触れることができます。また、食品に関する研究に力を入れています。施設も新しくなってきており、獣医学を学ぶ環境がとてもいいです。

私立大学

国公立大学と比べて費用は5倍ほどになります。

その分、最新の設備がそろった学校が多い印象です。

日本大学

≪大学の特性≫

日本大学の総合大学の特性を生かし、豊富かつ多彩な人材、研究施設を生かした教育・研究が行われているのが特徴です。また獣医学科以外にも11の学科があるため,キャンパスが広く,いろいろな人と関われます。また他学科の授業も受けられます。

日本獣医生命科学大学

≪大学の特性≫

産業動物がいないために大動物よりも小動物の実習が多いので小動物に進む人が多いです。私立の中でも募集人員が少ないので教授たちと生徒たちの距離が私立の中では近いです。施設等が少し古く、狭い印象です。

 

麻布大学

≪大学の特性≫

授業の質が高く、産業動物施設や動物病院があり設備が整っています。ほとんどの大学は1年生から動物に触れる機会がないが麻布大学は触れる授業があります。

近年、国家試験の合格率が下がっているのが少し印象にあります。

北里大学

≪大学の特性≫

1年次は相模原キャンパスで2年次から十和田キャンパスに移ります。広大な敷地のため多くの動物と触れ合うことができます。もともと研究や治療機関として作られた大学なので医療分野に強い学校です。

酪農学園大学

≪大学の特性≫

動物に触れる機会が多く実践能力が高く身に付きます。

東京ドーム28個分の敷地面積があり、放牧地や農作地があり、さまざまな動物に触れることができます。特に産業動物に強い印象があります。

岡山理科大学

≪大学の特性≫

最近できた学校で施設がとてもきれいです。1年生から動物に触れる機会があり、モチベーション向上になります。教授のレベルが非常に高く東大やアメリカの医学部大学から来た人がいます。

 

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